これが、文字を書くためにペン先を上下することで、中のラチェット機構が働いて(ガジェット好きとしてはもうこのへんでだめ。ラチェットとか機構という単語に非常に弱い)シャープ芯をくるくる回し続け、芯の偏減りを防止するというメカニカルな上にもメカニカルなメカニカルペンシルで、気に入ってずっと使っていたわけです。
それは、芯を回すためのラチェットがペン先に仕込まれているがゆえに、どうしても軸本体と芯ホルダーとの間に遊びが出て、ほんのコンマ数ミリですが芯先がぶれる、ということです。それもまあ、新しいうちは全体がしっかりしているのでそれほど気にならなかったのですが、長いこと使っていてプラスチックがヘタってくると、どうしても気になってきて、そのぶれがゆえに芯折れを起こしているんじゃないかと思い始めました。物理的に動く量を考えたら絶対そんなことはないんですけど、文房具は嗜好品なので、そういう疑心暗鬼が始まっちゃうと気持ちよくないんです。ストレスの元になっちゃうんです。そして一度気になり始めると、全体の軽さゆえの重心位置の高さとか、塗装の剥げてきた軸部とか、そういったこともあまり気にいらないなあとなるので、買い替えという行動を起こすのもいつものこと。
クルトガ・ハイグレードは軸の下部をアルミにして、重心を下げ、手触りをソリッドにした感じのもの。クルトガ・ローレットタイプは、製図用シャープペンシル等でおなじみのローレット加工が軸先に施されていて、さらに低重心・ソリッド感が強く、非常にしっかりしたホールド感の得られるものでした。東急ハンズに行って、両方ともパッケージから出してもらって比較しましたよ。その結果、僕にとっては、ハイグレードはやや軸が滑りすぎ、どうしても指先が引っかかりを求めて、クルトガのラチェット動作確認窓に指を当ててしまい、ちょっと痛くなりそうなこと、また、意外に軽かったことが気になりました。
一方ローレットタイプは、慣れ親しんだローレット加工の感触が、意外なほどしっくりきて良い感じ。重さに関してはあと数グラム重くてもいいんですが、まあトップヘビーなのでペンが立ち気味になり、クルトガエンジンもよりよく効いていいだろうと、こちらを購入。
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